第4話 不思議な感覚

最初からお読み頂くにはこちらから 第1話

 

あぁ〜、あの出来事はいったい何だったんだろうか?

目が覚めてもしばらくあの宇宙空間を漂ってる感覚が残っていました。

とても不思議な感覚だったけど、その余韻を楽しむ時間もなく、またいつものように身支度をして出かけたのでした。

 

満員電車の人混みの中、ちょっといつもと違う感覚がある。

あれ?いつもギューギューに押されて人と人との間に埋もれてるのに今日はその圧迫感がない!

私の体のまわりだけ、空間ができているみたい!

でも、隣の人と身体は密着しているぐらいなのに感覚が全く違う。

面白いな~。なんだろ?何かに包まれているようなこの感じ。でも楽ちんだし、ま、いいか!

この時はあまりそのことを深く考えていませんでした。

 

もともと、幼少の頃から不思議な体験をしていたので、まさか自分の身体に異変が起きていたとということは想像もしていなかったのです。

 

 

彼のこと

仕事が終わり、今日もまた彼の店に足は向いています。

他のお客さん、誰もいなければいいのにな。そしたら、彼と二人で色々お喋りできるのにな。

そんな期待をしながら、彼のお店のドアを開けると本当に今日は誰もいません。

へ~、こんなこともあるんだ!

 

「いらっしゃいませ。」

いつものように優しい彼の笑顔。

軽く会釈をして、カウンターの少し端に座りました。

 

「いつものやつでよろしいですか?」

彼はそう言って、カクテルを作り始めました。

いつもは淡いピンクなのに、今日はいつもより濃いめのピンク色。マゼンタ色のようなピンク。

グラスもいつもと違って小さく感じられた。

そういえば、今日の店内はいつもより少し暗い気がする。

 

二人きりの店内だというのに、彼は平然とした顔で、

「今日の君はいつもより大人びた感じがしてね。こんなカクテルになったよ。」

 

彼のそんな言葉にドキドキしてきちゃった!

せっかくなんだから、彼のこと何か聞いてみようかな。

「このお店はいつぐらいから始められたんですか?」

すると彼は、「随分前!遠い昔だよ!」

遠い昔?

「いつぐらい遠い昔なの?」

彼は、「もう忘れるぐらい昔!」

 

本氣で聞いているんだから、まじめに応えて欲しいな・・・

そう思いながら、もう一度聞いてみた。

「忘れるぐらい昔って、どのぐらい?」

まじめな顔で「君がまだ生まれていないぐらい昔だよ」と彼は言った。

 

大好きな彼は、やっぱり冗談が好きみたい!面白い人だな。そんな彼、好きだな~。

 

しかし、私がまだ生まれていないぐらい前からこのお店をやっているって、本当だったら彼はいったい何歳なの?

どう見ても私より少しぐらいしか違わない感じなのに。

 

彼は、優しい眼差しで私を見てる。

冗談を言っている感じじゃないのが、ちょっと怖い。

すると、この空間までもがなんか変な感じがして来た!

夢を見ているわけじゃないのに、なぜか懐かしく感じる。

あぁ、そういえば、この店に来た当初から懐かしさを感じていたんだ!

彼のことも・・・

この懐かしさが心地良くて、来るようになったんだ!

 

でもなぜ、そんなに懐かしいの?

この心地よさ・・・私はまだ夢を見ているのかな。

今朝の続きを・・・

 

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