第2話.出会い

今日もまた、いつものように走りながら駅まで行き、電車に乗って職場に行く。

朝の電車は満員で、ギリギリ駆け込んだかと思うと

電車から溢れ出そうな人たちを駅員が外からギューと中へ押し込む。

ドドドドーッと人が押し寄せて来たかと思うと

小柄なわたしは、人と人との間に挟まれ宙に浮いた状態。

足が床についていないのです。

やばっ!!

中年のおじさんの間に挟まれた日には、朝から最悪ー!!

こんな満員電車に揺られながら、毎日通勤。

職場は、駅から更に15分ほど歩いたところ。

この15分がとても遠い。

叔父の経営する会社に勉めているので、優遇されていてお給料も良く

仕事も楽なのでそんなに不満はありません。

 

ただ、わたしは一つだけ人には言えない過去があり、

そのことから逃げ出したくて、この土地にやって来たのでした。

 

ここは大阪。

住んでいるのは下町なので、出て来た当初はコテコテの関西弁が珍しく

下町といえど、やっぱり都会だな~と少しワクワクしました。

 

 

わたしは、地方の中心部で生まれ育ったので

全くの田舎育ちではなかったかもしれません。

よく母に連れられてデパートに買い物に行き、

必ず、デパートの食堂でお子様ランチを食べ、おもちゃ売り場で

お人形さんなど買ってもらい屋上の遊具で遊んで帰るのがお決まりでした。

お出かけ用の帽子、バッグ、靴を履いておしゃれをして出かけるのが嬉しくて

今でもやっぱりそれは変わらず、おしゃれは大好き♪

一人っ子なので、妄想好きでかなりのマイペース。

超がつくほどポジティブ人間。

そして不思議なことが大好き♪

子供の頃からよく空を見上げては、いつかあの星に行けるといいな~と

一つだけキラキラ光る星を、まるで自分が生まれた星のように眺めていました。

 

 

ステキな人

 

実はわたし、ちょっと気になる人がいます。

背がすらりと高く笑顔がとてもステキ。

そしてなんと言っても面白い。

さすが、お笑いの街大阪!

その人の話が楽しくて、その人がいるお店にいつも通うようになったのです。

 

超ポジティブ人間なのにやっぱり一人の時は、

今までの辛かったことなど思い出しては悲しくなっていたり。

そんなとき、わたしの氣持ちを癒し解放してくれるのです。

 

人との出会いで、こんなにも明るく優しい気持ちになれるんだ!

そう思える人なのです。

 

 

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